【業界研究:エンターテイメント業】

業界研究 動画
JOBSCORE編集部|

「好きなアニメに関わりたい」「音楽イベントを作りたい」
エンタメ業界は就活生からの人気が絶大ですが、一方で「激務・薄給」「不安定」というネガティブなイメージもつきまとう業界です。

しかし、近年のエンタメ業界は、サブスクリプション(定額制)やグローバル展開により、「極めて収益性の高いビジネス」へと変貌を遂げていることをご存じでしょうか?

本記事では、華やかな表舞台だけでなく、お金の流れ(ビジネスモデル)の裏側、そしてJOBSCORE編集部が推奨する「搾取されないエンタメ企業の選び方」を徹底解説します。

1. 業界マップ:6つの大陸で稼ぐ巨大市場

エンタメ業界は今、デジタルとリアルの融合が進み、境界線がなくなりつつあります。

① 映画・映像・放送(配信が主戦場へ)

  • 映画・テレビ局:従来の広告収入に加え、不動産事業や配信事業で稼ぐ構造へシフト中。地方テレビ局は、地元の高給安定企業の代表格です。
  • 動画配信(OTT):NetflixやU-NEXTなど。外資系やIT企業が母体で、データ分析に基づく作品作りが特徴です。

② アニメ・キャラクター(最強の輸出産業)

  • 制作会社:作品を作る工房。労働環境の二極化が進んでおり、企業選びが最も重要な分野です。
  • ライツ(版権)管理:キャラクターのグッズ化やゲーム化の権利を売買するビジネス。実はここが一番利益率が高く、ホワイトな職種です。

③ ゲーム・eスポーツ(日本が勝てる分野)

  • 家庭用・スマホゲーム:任天堂やソニーなど、世界で戦える日本企業が多数。開発費は高騰していますが、当たれば兆単位のビジネスになります。
  • eスポーツ:スポンサー収入や大会運営がメイン。地方自治体と連携した地域活性化イベントとしての需要も急増しています。

④ 音楽・ライブ(「コト消費」の王様)

  • レーベル・事務所:CDが売れない時代、サブスク再生数とファンクラブ会費が収益の柱です。
  • ライブ・フェス:コロナ明けで市場は爆発的に回復。チケット代の高騰もあり、高収益化が進んでいます。

⑤ リアルエンタメ(テーマパーク・レジャー)

  • テーマパーク:ディズニーやUSJだけでなく、地方の遊園地やスパ施設も、インバウンド需要で活況です。

⑥ インフルエンサー・配信(個人がメディアになる)

  • YouTuber・VTuber事務所:UUUMやホロライブ(カバー)など。新しいタレントビジネスとして急成長しており、ベンチャー気質が強いです。

2. 地方でもエンタメ?「東京一極集中」の嘘

「エンタメ=東京」と思い込んでいませんか? 実は地方にこそ、独自の強みを持つ企業があります。

📍 地方の「有力テレビ局・ラジオ局」

各県にある地方局は、競争相手が少なく、地元での影響力が絶大です。
「年収が高い」「転勤がない」「地元の有名人として働ける」といったメリットがあり、Uターン就職の最高峰の一つです。

📍 地方発の「ゲーム会社・制作スタジオ」

福岡(レベルファイブ、サイバーコネクトツー)や京都(任天堂)、北海道(クリプトン)など、地方に拠点を置く世界的クリエイティブ企業は多数あります。
「満員電車なしでクリエイティブに没頭する」という働き方が可能です。

3. 職種図鑑:クリエイターだけじゃない!

絵が描けなくても、曲が作れなくても、エンタメを支える重要な仕事があります。

プロデューサー・企画(ビジネスの責任者)

「どんな作品を作り、どう売るか」を考え、予算と人を集める総責任者。クリエイティブな感性以上に、調整力と数字への強さが求められます。

ライツ営業・法務(権利の守護神)

アニメやキャラの「版権(IP)」を管理し、グッズ化や海外展開の契約を結ぶ仕事。知的財産がある限り収益が続くため、非常に安定しており待遇も良い傾向があります。

データアナリスト・エンジニア(現代のヒット請負人)

「どのシーンで視聴者が離脱したか」「どんな課金アイテムが売れるか」を分析する仕事。IT業界並みの高待遇で迎えられます。

4. 業界の最新トレンド:IP(知的財産)がすべて

今のエンタメ業界を勝ち抜くキーワードは「IPの二次利用」です。

  • ワンソース・マルチユース:1つの漫画(IP)を、アニメ、映画、ゲーム、グッズ、舞台へと展開し、骨の髄まで収益化するビジネスモデルが主流です。
  • 推し活経済(ファンダム):「推し」のためなら出費を惜しまないファン層に向けた、高付加価値なグッズやイベントが収益を支えています。
  • グローバルニッチ:日本のアニメやVTuberは海外で熱狂的に支持されており、外貨を稼げる数少ない産業になっています。

5. ブラック回避!優良企業を見極める3つのデータ

「やりがい搾取」に遭わないために、JOBSCOREの視点で必ずここをチェックしてください。

✅ 1. 自社で「IP(知的財産)」を持っているか

これが最も重要です。他人の作品を作るだけの「下請け制作会社」は、納期に追われ利益率も低くなりがちです。
逆に、自社オリジナルのキャラや作品権利を持っている会社は、ライセンス収入(不労所得に近い収益)が入るため、経営が安定し、社員の待遇も良くなります。

✅ 2. 「制作デスク」と「総合職」の待遇差

同じ会社でも、現場の制作スタッフと、本社のビジネス職(総合職)では給与体系や休日数が全く違うことがあります。
求人票を見る際は、自分が配属される職種の労働条件(裁量労働制の有無など)を細かく確認しましょう。

✅ 3. エンドロールに社名が出る位置

映画やアニメのエンドロールで、上の方(製作委員会)に名前が出る会社は「出資者」であり、利益を総取りできる立場です。
下の方に小さく出る会社は「実作業部隊」であることが多いです。企業研究の一環としてチェックしてみましょう。

6. まとめ:JOBSCOREで「推せる会社」を探そう

  • エンタメは今、「IPビジネス」と「グローバル展開」で稼ぐ産業へ。
  • 「版権元(権利者)」に近い企業ほど、ホワイトで高待遇。
  • 地方にはテレビ局やゲーム会社など、隠れた優良企業がある。
  • クリエイターでなくても、「ライツ営業」や「データ分析」で活躍できる。

エンタメは人々に夢を与える仕事ですが、働くあなた自身が夢破れてしまっては意味がありません。
「好き」という情熱を、長く安定して燃やし続けるためには、しっかりとした経営基盤を持つ会社を選ぶことが不可欠です。

JOBSCOREでは、各企業の「経営安定度」「離職率」を客観的データで可視化しています。
「あの憧れの会社、実はこんなに働きやすかったんだ!」
そんな発見がきっとあるはずです。ぜひ検索してみてください。


JOBSCORE編集部は、企業の「経営安定度」や「働きやすさ」を独自アルゴリズムで数値化・分析する専門チームです。感情やイメージに流されない「客観的データ」に基づいた企業選びのノウハウや、本当に信頼できる優良企業の見極め方を発信しています。

JOBSCORE編集部

新着就活・転職お役立ち情報